微粒子の数は?試料量はどのくらい? (254.3 KB)
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はじめに
クリーンルームの管理が万全であることを統計的に証明するためには、どの程度の微粒子数と試料量が必要なのでしょうか?EC GMP Annex 1の5.0 um微粒子という限界、特に、このようなテストを実施する際に条件設定することを推奨しているISO 14644-1の計算式と比較した時に困惑する人が多くなっています。
この問題はISO 14644-1の計算式を用いる時に発生します。EC GMPにおいて、この計算式で必要とされる最小試料量が膨大だからです。
Vs = 20 x 1000 Cn.m
Class A (ISO 5)環境と粒径0.5 µmを考慮すると、Cn.m is 3500 nm-3では以下の通りになります:
Vs = 20 x 1000 = 5.71 リットル 3500
毎分1立方フィート(CFM)の機器を使用した場合、この量のサンプリングには約12秒かかります。規定の補足説明では、サンプリング継続時間を1分と定めていますので、28.3リットルがすべてサンプリングされることになります(28.3 l = 1 CFM)。
しかし、同じClass Aの環境において5.0 µmという条件を考慮すると、1 nm-3という限界が問題となり、計算式は以下の通りになります:
Vs = 20 x 1000 = 20,000 リットル 1
次に、各サンプルポイントで20 m3のサンプリングが必要となります。1 CFMのパーティクルカウンタを使用した場合は706分(11.8時間)かかることになります。
問題は、妥当なサンプル時間を維持しながら統計的信頼性を高めるにはどうしたら良いかということです。
アプリケーションの歴史
この微粒子測定アプリケーションの歴史は連邦規格(Federal Standard)のクリーンルーム清浄度を定義したFS209までさかのぼります。この最初の基準を再確認してみると、試料中の許容最小微粒子数は20とされています。この数値は、試料が記述子Uのクラス限界に対して統計的に大きいかどうかを判断します。試料に大量の微粒子が収量されていない場合は連続サンプリング技術を用いることができます。連続サンプリングとは、必要とされる全体的な試料量を同等に分割し、必要な微粒子数を各分量に均等な割合で配分する方法です。この方法では、補助的に採取した試料で清浄度を十分に証明できれば大量のサンプリングを行わなくても済むのです。
少ない微粒子数で示した統計的妥当性を証明するための特殊計算が必要とされる前は、これらの無作為に収集された微粒子における統計的信頼性では最小限のカットオフということが条件でした。ISO14644-1が改定された時にもこの統計的信頼性の役割が盛り込まれており、そして単位体積あたり最低20という微粒子数も必要とされました。
FS209EまたはISO14644-1のどちらにおいても認証には最小微粒子数が必要とされていることは明らかです。パーティクルカウンタには固定流速(1 cfm、0.1 cfm、50 L/min)があるので、固定試料間隔もこの計算により決まります。
認証に関するソリューション
作業場の認証に関しては2つの方法があります。EC GMP Annex 1に記載されている推奨最小試料量を用いる方法、もしくはFS209E とISO 14644-1の両規格で認められている連続サンプリング技術を用いる方法です。
2003年9月EC GMP Annex 1における最小試料量
EC GMP分類表のすぐ下にある注記には『定期テストでは、グレードAとB、可能であればグレードCのエリアにおいても、合計試料量は1 m3未満でなければならない』とあります。
そのため、『定期テスト』(例:作業場の定期認証)における試料量は、ISOのみを考慮するのであれば、計算値20 m3ではなく1 m3でなければなりません。
不透明で解釈が分かれることは、グレードA/Bエリアまたは各エリア内の各サンプルポイントのどちらに1 m3が適応するのかどうかです。もし作業場に5箇所のサンプルポイントがあったと仮定した場合、各サンプルポイントで1 m3の試料採取を行うべきなのでしょうか?それとも、1 m3の5分の1が妥当なのでしょうか?環境管理において高い信頼性を示すことができれば、どちらの方法を用いることも可能であり、また認められているのです。
連続サンプリング
連続サンプリングでは、測定された微粒子の現在高は、サンプリングされた量により導き出された予想限界量と比較されます。一般的に、連続サンプリングは同様の誤認や誤除去の可能性を持つサンプリングプランよりも少ないサンプリングで済みます。
図1は、この規格に用いるためにデザインされた連続サンプリングプランの境界線を示しています。クラス限界に正確に準拠している空気(環境)において測定された微粒子量『C』が予想微粒子量『E』に対して描かれています。一箇所の完全な試料はE=20に相当します。
図1 連続サンプリングの境界線(画像をご覧になるにはPDFをダウンロードしてください)
そのため、予想微粒子量が10で実測数がわずか5だった場合はそのサンプルポイントを合格と判断して測定を中止し、次のサンプルポイントのテストに移ることができます。
モニタリングに関するソリューション
GMP規格によると、クリーンルーム使用中は定期的に監視する必要があるとされています。作業場の区分認証時に取得した形式的リスク分析に基づき、監視場所を決定しなければなりません。グレードAエリアでは継続的もしくは頻繁にサンプリングを行う微粒子監視システムを用いるべきであり、確認されたすべての微粒子や一時的現象を記録し、既定の通常運転において異常が起きた場合はアラームが鳴るように設定しておくべきです。
自動システムを用いて監視目的のために採取された試料粒径は使用したシステムのサンプリングレートに関係しています。試料量はクリーンルームの正式区分とクリーンエア装置に用いられた試料量と同等である必要はありません。1分間の試料間隔は普通であり、生産量の多い重要監視エリアでは10秒まで短くすることが可能です。これにより試料量が激減しますが、個々に採取された試料数が増えるため、統計的信頼性は高まります。
グレードAとBエリアでは、5.0 µmの微粒子濃度の監視は重要であり、汚染がないかどうかを示す重要な役割を担っています。突発的に5 µmの微粒子が1個検出される場合は、ランダム的に検出された可能性が高く、汚染を決定付けるものではありません。しかし、低レベルの微粒子が継続的もしくは定期的に検出される場合は汚染が発生している可能性を示していますので調査が必要です。
マーク・ホールワース(Mark Hallworth)
Particle Measuring Systems 製薬ビジネスマネージャー
技術資料46
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