パーティクルカウンタに最適な生物微粒子試料の採取ポイント選び (448.8 KB)

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非生物粒子に適した試料採取場所の選定

要約

環境システムの設計者は、製薬クリーンルームや清浄装置(RABSやアイソレーター等)の非生物粒子を監視する場合、試料採取場所はどこにすべきか、という質問を受けます。監視場所は、認証検査と適格性検査によるデータを用いた正式なリスク評価に基づいて選定しなければなりません。最終的に試料採取プローブの設置場所を決定する際は、その他の要素として、機器による影響、設置場所、作業者による影響などを考慮する必要があります。

製薬における微粒子測定は、3つのカテゴリに分類できます。認定、適格性の評価、監視です。各カテゴリには、それぞれに適した対応が求められます。本資料は、グレードBの環境内にあるグレードAルームで充填機を使用する場合に適した試料採取場所の選定方法を記しています。

試料採取間隔は、リスクを考慮し、無菌製造に関するFDAガイダンスとEC GMP Annex1を順守しなければなりません。微粒子の監視は自動で行い、ガラス容器や製品が露出している間は、継続的に管理されていなければなりません。

はじめに

環境システムの設計者は、製薬クリーンルームや清浄装置(RABSやアイソレーター等)の非生物粒子を監視する場合、試料採取場所はどこにすべきか、という質問を受けます。

しかしこれは、簡単に答えが出せる質問ではありません。どの作業工程を監視すべきか、監視場所からの距離に関するアドバイスを提供しているガイダンスはいくつもあります。本資料の目的は、作業工程を監視する最適な場所の選定と、その選定における科学的根拠を見出すために考慮しなければならない事柄を明確にすることです。

製薬における微粒子測定は、3つのカテゴリに分類できます。認定、適格性の評価、監視です。各カテゴリには、それぞれに適した対応が求められます。

認証とは、規格に基づいてクリーンルームを評価することです。世界的に認められている唯一の規格は、クリーンルームのパフォーマンスと、室内のどの場所も均一な環境下にあるということを証明する方法を定義したISO14644-1です。クリーンルームの用途は関係ありません。

適格性の評価とは、室内で行われる作業に対するリスク評価の分析です。グリッド方式の検査方法を用います。微粒子測定は稼動時(作業中)と停止時に行われますが、稼動時の測定データが最も有効です。

監視とは、各完成製品に適した制御が行われ、リスク管理が行われていることを証明するためにクリーンルームの試料採取を継続的に行うことです。試料採取箇所と場所は、リスク評価と、適格性の評価、認証により決まります。

認証

上記のクリーンルーム認証は、ISO14644-1に基づいています。評価項目は、FDAまたはGMPとは多少異なる点があるかも知れませんが、基本的な方法は同じです。

室内のすべての場所が特定のISO分類に適合しているかどうかが評価されます。クリーンルームの用途にかかわらず、クリーンルームの設計とフィルターシステムが導入されているかどうかが考慮されます。この国際規格は、ISO5に対して検査されたクリーンルームは、間取りや管理という点を対象とする独立規格(FDAやEU GMPなど)の規格に準拠することになります。これにより、クリーンルームのレベルが国際的にできるようになっています。

ISOに準拠するための様々な情報がありますが、本資料ではこれらについて深く触れません。しかし、グレードB環境内で標準的な充填機(グレードA)を使う場合は、基本的な検査ルールが適用されます。

図1:グレードB環境内のグレードAクリーンルームに設置された充填機。図と表を参照するには、PDFファイルをダウンロードしてください。

(1) 試料採取箇所は環境により異なる:
グレードAの計算をして見ましょう。
グレードBの計算をして見ましょう。

(2) グレードA環境の試料採取場所:
試料採取場所は、監視している場所の用途にかかわらず、すべて等距離かつ作業場所と同じ高さでなければなりません。
試料は、監視場所で格子状に採取されます。
合格/不合格は、ISOとEC GMP Annex1に対して算出されます。FDAではISO14644-1、ECではAnnex1の各データが必要になりますので、両規格用のデータを入手することをお勧めします(ECデータはFDAにも十分活用できます)。

(3) グレードB環境の試料採取場所:
グレードA環境と同じ手順を用います。
その独特な室内形状により、試料採取場所の選定がより難しいかもしれません。等積法を用いることもできます(例:X ㎥毎に1箇所)。

(4) LASAIR IIを用いて、各場所で試料を採取してみましょう。

(5) 最終レポートが作成され、認証作業の終了が記されます。

適格性

適格性の評価では、最終製品の品質に対してリスク評価が行われます。各検査項目について考慮し、測定されなければなりません。充填ラインの例を引き続き引用して、無菌空間の出口について考えて見ましょう。この出口では、ガラス容器(水薬瓶/ボトル容器)が非無菌環境にさらされるリスクがあり、充填工程の前段階で、清浄な水薬瓶/ボトル容器が汚染される危険性があります。この出口では、作業員やガラス容器の移動により空気流動が発生し、非無菌環境に露出した水薬瓶/ボトル容器に対する汚染リスクが高まるのです。従って、汚染リスクのある場所として考慮し、次の事項を必要があります:

図2:様々な汚染レベルに適用するグリッド方式。図と表を参照するには、PDFファイルをダウンロードしてください。

リスクのある場所を3 x 3または4 x 4の格子状に分割します。汚染が数段階で発生している場合は、各汚染レベル(作業場所の高さ、作業場所の高さ+150 mm、作業場所の高さ+300 mm)について考慮しなければなりません。

各レベル、各格子の中心部で粒子試料を採取します。

試料採取は「停止状態」と「稼動状態」で採取します。より適切なデータを得るため、検査対象となっている場所や作業員を回避して他の作業を行わなければならない場合もあります。格子内の試料採取場所は、中心部から多少ずれても構いません。
試料がすべて採取されると、製薬製造における微粒子マップを確認することができます。

クリーンルーム内の重要箇所(充填場所、ストッパー挿入場所、一般的な作業場など)は、その場所に応じて分析しなければなりません。

監視(モニタリング)

監視場所は、認証検査と適格性検査によるデータを用いた正式なリスク評価に基づいて選定しなければなりません。最終的に試料採取プローブ設置場所を決定する際は、その他の要素として、機器による影響、設置場所、作業者による影響などを考慮する必要があります。

図3:データに基づいた理想的な試料採取場所。図と表を参照するには、PDFファイルをダウンロードしてください。

試料採取場所(設置場所)の分析評価において、オペレーターが定期的にシステム調整を行わななければならない場所や、オペレーターの邪魔になる場所など、製造ラインに影響を及ぼす場合は、試料採取場所を移動する必要があります。このような場合は、2番目に有効な試料採取場所を選定しなければなりません。

図4:安定性を考慮した最適な試料採取場所。図と表を参照するには、PDFファイルをダウンロードしてください。

等運動性試料プローブは、空気流に正対し、最短の管を用いなければなりません。メーカーにより、そのメーカー製のパーティクルカウンタで使用可能な管について特定の仕様が提唱されています。これは一般的に吸引ポンプの吸引力により決定付けられているものであり、粒子移動を考慮して決定されているものではありません。粒径0.5 mmの微粒子は長い管の中では自由に移動しますが、粒径5.0 mmの微粒子が同じ移動度を持っているわけではありません。粒径5.0 mmの微粒子が大きな問題点となっていることから、管は可能な限り短くしなければなりません 。Particle Measuring Systemsでは、管の最長の長さを空気流の状態を元に決定し、最長3 mを推奨しています。しかし、製薬分野における微粒子測定システムについては、より大きな微粒子を確実に移動させるため、最長2 mを推奨しています。

試料採取間隔は、リスクを考慮し、無菌製造に関するFDAガイダンスとEC GMP Annex1を順守しなければなりません。微粒子の監視は自動で行い、ガラス容器や製品が露出している間は、継続的に管理されていなければなりません。

著者
マーク・ホールワース
Particle Measuring Systems

管に関する詳細は、『輸送管における粒子損失』Particle Measuring Systems著をご参照ください。

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